新章イケメン大奥水尾続編祝言8話後半

こんにちは!真梨絵です。

京から江戸への長旅。

本編では、この距離を

一日で移動する描写が

何度もありましたが。

続編ではかなりの時間を

要していますね。

宿を出て、更に数日経ち

私たちはようやく江戸城

たどり着いた。

門を開けて出迎えてくれた

火影と稲葉が、私たちの無事を

喜んでくれる。

琥珀と瑠璃を火影に預けて、

稲葉の案内で家光様の部屋へと

向かった。

部屋に入るとそこには

家光様と春日局様が

座っていた。

家光お待ちしておりました

久しぶりにお会いした家光様は

相変わらず凛とされている。

お久しぶりです、家光様

腰を下ろした水尾様の横に座って、

私は家光様へ頭を下げた。

真梨絵も久しぶりだな。

元気だったか?

はい。おかげさまで無事に

ここまで来ることが出来ました

無事といえば

ふっと家光様が目を細めた。

かなり深く斬られたと

緒形に聞きましたが、案外

お元気のようですね、水尾様

まあな、そう簡単に

死ぬわけにいかねえ

それから早速、水尾様が

状況を説明した。

最近の朝廷について。

天皇を信奉する一派から

選択を迫られたこと。

だが俺は両方とも手放す気はねえ。

だからここに力を借りに来た

思案するように黙っていた家光様が

呆れたようにため息をもらした。

幕府の寝首を掻こうと

狙っている水尾様が、

幕府に協力を頼むというのは

都合が良すぎるのでは?

遠慮のない言葉にも、水尾様は

余裕の表情を浮かべている。

この件は俺への協力という

一面もあるが、真梨絵が無事に

暮らすための策であるって

わかってんだろ

家光

これからも自由に江戸城から

抜け出したいなら、お前が

協力する意義も十分に

あると思うぜ?

こういうのを身から出た錆

というのでしょうね

春日局様のとどめの一撃に、

家光様が不服そうに眉根を寄せる。

春日局にまで突き放されたら、

私に拒否権はなさそうだな

(私のために)

なんだか、すみません

恐縮する私に家光様が

目元を和らげた。

いや、お前に迷惑をかけて

いるのは事実だ、日ごろの恩に

報いなければな

よくわかってるじゃねえか

からかう水尾様を家光様が

じろりと睨む。

あくまでも真梨絵のために

力を貸すのみです

結果的には同じ事だ

軽く言い合う二人を諫めるように

春日局様が懐から文を出した。

それは朝廷からの文だった。

この度、水尾上皇

隠居の身となり、朝廷の

政に一切関わるのを

お辞めになりました

そのため新陣営で江戸へ

来ることに了承を求める内容だ。

(っ)

予想していたとはいえ、

目の前に突き付けられると

動揺してしまう。

水尾様の手元の文をそっと覗くと、

差出人は梅垣さんになっていた。

梅垣さんは、水尾様が

江戸城に来ることは

予想していないのでしょうか?

どうだろうなどちらにせよ

俺がいてもいなくても、

朝廷が回る所を幕府に見せつけてえ

と思ってるはずだ

水尾様の考えに春日局様が頷く。

水尾様の話を聞く限り、

おそらくその通りでしょう

どんなもんを引き下げてくるか、

見ものだな

愉快そうに笑いながら、

水尾様は文を春日局様へ返した。

なんでしょうか?

水尾様はかすかに目を細め、

家光様に会合での策を話し始めた。

しばらくして、私は火影と

天守閣を訪れていた。

水尾様はまだ春日局様と

話し合いをされるため、

息抜きにここへ来たのだ。

さっき琥珀と瑠璃の様子を

身に言ったけど、部屋で

ぐっすり眠ってたよ

ありがとう

こんな遠くに来るのは初めてだし、

琥珀と瑠璃も疲れたのかもしれない。

欄干に手を置き夜の景色を眺めると

水尾様との思い出がよみがえる。

まだ、水尾様に正体を知られて

いないと思っていた頃、

あの時もここで掛けてくれた

水尾様の言葉は温かかった。

それに、この前私がここにに

来ていた時も、文に寂しいと

書いたら会いに来てくれた。

ふと、火影が心配そうに

私を見ているのに気づく。

真梨絵様、疲れてる?

それなら早く休んだほうが

ううん、平気。なんだか

ここ最近慌ただしかったから、

ほっとしちゃって

色、大変だったみたいだね

火影はもどかしそうに

眉根を寄せている。

うん、でもこの道は

私が自分で選んだから。

毎日いろんなことがあって、

むしろ楽しいと思ってるくらい

そう言って笑いかけると、

火影も少し微笑んでくれた。

そうだね、虎も飼ってるし

そうなの。日に日に大きくなって

そろそろ抱えられなく

なっちゃいそうだけど

そんな他愛もない話をしていると、

後ろから声が響いた。

ここにいたのか

水尾様

私のそばに水尾様が来ると、

火影はにっと笑って歩き出す。

じゃあ、俺は帰ろうかな

ありがとう、火影

二人とも、おやすみなさい

火影が階段を下りていくと、

水尾様と二人きりになった。

ここから見る景色は、

いつでも悪くねえな

水尾様は夜風に吹かれながら

灯りがともる城下を眺めている。

そうですね

隣に並んで城下を見ていると

なあ真梨絵

欄干に肘をついて水尾様が

私と視線を合わせた。

はい

辛くねえか?

8話終了!

水尾様が欄干に肘をついて

視線を合わせてくれるところを

想像しました()

それではまた次回!